ウイスキー・アンド・ティー・ブラック

レシピ
10 /28 2020

アイリッシュタイムズ紙に、ウイスキーと紅茶を使ったブラックという焼き菓子のレシピと解説が掲載されていたので訳してみました。


 

ブラックは英語で綴ると Brack。黒を意味する Black ではありません。正式にはバームブラック (Barmbrack) というのですが、日常的にはだいたいブラックまたはティー・ブラックと呼ばれることが多いと思います (材料に紅茶を使うため)。

 


なぜこの時期にブラックのレシピが新聞に載るかというと、アイルランドではハロウィンに食べるお菓子ということになっているからです。


 

記事の中にもありますが、いろいろな小物がブラックの中に入れられています。私の知る限りでは、入っているのは指輪で、それの入ったスライスが当たった人はラッキーという話だったのですが、記事によれば他にもいろいろ入れたりするようです。


 

記事を書き、レシピを提供してくれたのは、マーティン・ドワイヤーさんという元シェフで、今はフランスでB&Bを営んでいる方です。


 

記事の中に出てくる固有名詞について先に解説しておきます。


 

セオドーラ・フィッツギボン (Theodora FitzGibbon, 1916–1991): アイルランド人の女優。料理本を何冊も出している。


 

アビー劇場 (Abbey Theatre): グレゴリー夫人などが設立に貢献した劇場。こけら落としは 1904年。アイルランド文芸復興運動の作家たちと密接に結びついていた。


 

グレゴリー夫人 (Lady Gregory, 1852–1932): アイルランドの劇作家、詩人。ケルト文学復興運動の中心人物。


 

クール・パーク (Coole Park): アイルランド西部のゴルウェー県にある自然公園。もともとはグレゴリー家の敷地だった。

 


 (翻訳ここから)

やっぱり基本はブラック: 簡単なハロウィンの焼き菓子

2020年10月27日

マーティン・ドワイヤー (Martin Dwyer) 


teabrack.png


我が家で作る伝統的アイリッシュ・ケーキの種類はそれほど多いわけではないが、作るケーキについてはじっくりとレシピを育てていく。そのケーキとは、ティーブラックである。伝統的なバームブラックは、パンと同様にイーストを使って作られていた。しかし、ここで紹介するのは、もっと家庭的な我が家のレシピである。


 

私が使っていた元々のティーブラックのレシピは、セオドーラ・フィッツギボンの本に載っていたものである。この本で彼女が教えてくれたヒントに私はいつも従っている。「私の祖母は、同じ量の紅茶とウイスキーを混ぜた液体にフルーツを浸していた。これは男性陣には非常に好評だった」


 

セクシズムは気にしないで。とにかくおいしくなるのだ。


 

私のレシピはこうだ。パウンドケーキ型 3 つ分の材料を示すので、作る個数に応じて材料の量を調節してほしい。


 

アビー劇場が設立された当初、ハロウィンになるとグレゴリー婦人がクール・パークの自宅で作った大きなブラックをもって楽屋にやってきたそうだ。


 

ハロウィン用のブラックは、焼く前にさまざまな小物を中に入れる (耐油紙にしっかり包むこと)。グリーンピースは貧困を意味する。豆は近いうちに富が手に入ることを意味する。指輪は結婚を意味する。コインは富が期待できることを意味する。布切れは信仰生活を意味する (: take the cloth は「聖職者になる」という意味の熟語)

 


(グレゴリー婦人にならって) クリスマスケーキ型でより長い時間をかけて 1 つの大きなブラックを焼くと、しっとりとした素晴らしいクリスマスケーキができる。それほど日持ちはしないが、我が家ではそれが問題になったことはない。


 

マーティン・ドワイヤーのウイスキー・アンド・ティー・ブラック


500g のパウンドケーキ型 3 つ分

材料
干しブドウ: 775g

干しアプリコット: 225g

ステムジンジャー: (ショウガのシロップ漬け) 60g

紅茶 (ミルクなし) : 2 カップ (1 カップは約175ml)

ウイスキー: 1 カップ

ダークブラウンシュガー: 450g

小麦粉: 450g

: 3  

ベーキングパウダー: 小さじすり切り 3

 

 

料理方法

1. ブラックを作る前の晩、アプリコットとステムジンジャーを小さく刻み、干しブドウと砂糖と一緒に紅茶とウイスキーに一晩浸す。



2. 翌日、前日用意したフルーツを液体と共に大きなボールにあける。


 

3. 卵を泡立てる。

 


4. ベーキングパウダーを小麦粉に追加する。

 


5. 小麦粉の3分の1をフルーツに入れてかき混ぜ、次に卵の3分の1を入れてかき混ぜる。よくかき混ぜて、混ぜ合わせる。残りの小麦と卵を順番に追加する。使用する場合は、小さな飾りを入れる。

 


6. 3 つのパウンドケーキ型にバターを塗り、こびり付き防止用のベーキングシートを底に敷く (または、こびり付き防止用のケーキライナーを使用する)

 


7. 混合物を 3 つのパウンドケーキ型に入れる。

 


8. 150 度で 1 時間焼く (可能であれば、オーブンのファンをオフにする)。串でつついて焼けたかどうか確認する。中は非常に湿っているけれども、焼きあがっているはずである。必要であれば、あと 20 30 分焼く。

 


9. パウンドケーキ型から取り出し、ラックの上で冷ます。


(翻訳ここまで)

 


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ライス・プディング・ウィズ・ウイスキー・ソースの作り方

レシピ
09 /12 2020

ジョン・マケナさんとサリー・マケナさんは、夫婦でコンビを組んで活躍しているフード・ライターです。この2人が来月 (202010) に『Milk』という本を出すという記事がアイリッシュ・タイムズに載っていました。

 

 

タイトルからもわかるように、この本は日々の暮らしに欠くことのできない食材であるミルク/牛乳について書かれたものです。アイルランドの酪農家のプロフィール、ミルクを使ったレシピ、ヨーグルトやレブネの作り方などなど。

 


このアイリッシュ・タイムズの記事には、アイルランドの著名料理人/パティシエによるミルクを使ったレシピがいくつか紹介されていました。その中に、トニー・デビッドソン氏によるライス・プディング・ウィズ・ウイスキー・ソースというのがありましたので、翻訳してみます。

 

RicePudding.png 



トニー・デビッドソンのライス・プディング・ウィズ・ウイスキー・ソース

 

材料:


225g: ショート・グレイン・ライス (短粒米、プディング用の米)


1 リットル + 200ml: ミルク


100g: キャスター・シュガー (上白糖)


50g: バター


8 : 卵黄


300ml: ダブル・クリーム


150g: クレーム・フレーシュ

 


ウイスキー・ソース用:


450g: キャスター・シュガー (上白糖)


180ml:


500ml: ダブル・クリーム


100ml: アイリッシュ・ウイスキー


5ml (大さじ 1 ) 海塩


 

料理法:


1. 米がかぶるくらいに冷水を入れ、沸騰させます。水を切った後、もう一度冷水にくぐらせます。米、1 リットルのミルク、砂糖の半分、バター全部を大きな鍋に入れて沸騰させます。沸騰したら、火を弱めます。8 10 分間、または米が柔らかくなるまで煮込みます。


 

2. 卵黄と残りの上白糖をボウルに入れて泡立てます。クリームと 200ml のミルクを沸騰させ、卵黄の入ったボウルに注ぎます。クリーミーで淡い色になるまで泡立てます。これを米の入った鍋に注いでゆっくりとかき混ぜ、弱火で煮ます。ある程度粘りがでてきたら火を止め、クレーム・フレーシュを入れてかき混ぜたあと、冷蔵庫に入れて冷やします。


 

3. ウイスキー・ソース: 洗った中鍋に砂糖と水を入れ、中火で 2 3 分間熱します。砂糖が溶け、小さな泡ができ始めます。かきまぜたくなってもかきまぜないでください。かきまぜると、キャラメルの結晶化が妨げられます。取っ手を持って鍋を回すだけにしてください。


 

4. 砂糖が沸騰し始めて 5 分ほど経つと、色が薄い茶色に変わります。ミディアム・ブラウンになるまで熱し続けた後、火を止めてクリームを入れます。小さな音を立てながら固まっていくように見えますが、我慢して火に戻し、2 3 分ほど熱します。その後、ウイスキーを注ぎます。塩を入れてかき混ぜた後、ガラスのビンかボウルに移し、室温まで冷ますか、20分間ほど冷蔵庫に入れます。


 

5. 食卓に出すときは、ライス・プディングをスプーンでグラスかボウルに入れたあと、ウイスキー・カラメル・ソースを回しながら注ぎます。


 

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アイルランドの野生のサクランボを使ったチェリー・リキュールの作り方

レシピ
08 /08 2020

野生のサクランボの味わい方について、アイリッシュタイムズ紙に記事が掲載されていました。ウイスキーを使ってチェリー・リキュールを作る方法についても触れられていたので、訳してみました。



cherryLiqure.png


(翻訳ここから)


アイルランドの短いサクランボの季節を最大限楽しむ


: JP マクマホン

202082

 

アイルランドのサクランボの季節は短い。もちろん、冬になっても、輸入したサクランボは店頭に並んでいるだろう。しかし、私は旬の短さを慈しむのが好きだ。この島の食べ物が移ろいやすいことを教えてくれるからだ。

 

アイルランドの野生のサクランボ (アイルランド語で シーリーン: silín) は、最近では見つけるのが難しくなった。しかし、少なくとも青銅器時代から、この島の住人はこの果実を食糧としてきた。オファリー県で地面を掘った際、1000 年前のサクランボの種が見つかっている。

 

この野生のサクランボは非常に酸っぱいため、そのまま食べるのは困難かもしれない。現代人は甘い味付けを好むようになったのだ。サクランボを保存する場合、5% の塩水 (1 リットルの水に 50g の塩) で塩漬けにするのが私のお気に入りの方法だ。冷蔵庫や冷所で保管した方が、サクランボの形が崩れにくい。 

 

ペクチンが豊富に含まれるサクランボは、ジャムやゼリーにも最適である。食品を専門とする歴史家のレジナ・セクストン氏から、1666 年に書かれたサクランボ・マーマレードのレシピを見せてもらったことがある。これは、バー城 (: アイルランド中央部の Birr という町にある城) のドロシー・パーソン (: パーソン家はバー城に居住していた) のレシピ集に含まれていたものだ。

 

サクランボのマーマレードとチェリー・リキュールを作る方法:


マーマレードを作るには、種を取ったサクランボ 2kg 450g の砂糖を加える。それを厚底鍋に入れ、とろとろ煮込む。設定した温度 (40 ) になったところで、殺菌した瓶または蓋付きのプラスティック容器に入れる。

 

チェリー・リキュールは、古くから伝わるアイルランドのお酒である。ウイスキーやブランデーなどのアルコール飲料をベースとし、これに野生のサクランボを加えて作る。チェリー・ウイスキーを作るには、サクランボ 500g (種は取らなくてよい)、ウイスキー 750 ml、ブラウン・シュガー 250g を使用する。これらの材料を混ぜた後、暗い場所で 3 か月から 6 か月間保存する。クリスマスの頃にはおいしくできあがっているはずだ。必ずしも砂糖を使う必要はなく、熟成した後で、シロップやコーディアル (一種の果汁飲料) を追加することで代用することもできる。

 

もちろん、アイルランドのサクランボを楽しむ最もシンプルな方法は、粉砂糖と柔らかくホイップされたクリームを添えて、そのまま頂くことである。

(翻訳ここまで)

 

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tarafuku10

アイルランド・ダブリン在住。男性。