キルベガン蒸留所の見学ツアー

蒸留所
07 /02 2020

キルベガン (Kilbeggan) は、ダブリンから西に車を 1 時間ほど走らせたところにある、ウェストミーズ県の小さな町です。競馬場とウイスキーの蒸留所があります。

 

Kilbeggan_map.png


このキルベガン蒸留所は、1757年にマシュー・マクマナスという男によって設立されました。蒸留を許可するライセンスもイギリス国王からこの年に発行されています。これが、ライセンスを受けた現存する世界最古のウイスキー蒸留所はウチですよ、とキルベガン蒸留所が主張する理由です。

 

争いになるのはブッシュミルズ蒸留所ですが、あちらは蒸留所を作った会社ができたのは1784年。どうもそれ以前のことははっきりわからないらしいんですね。ただし、ウイスキー蒸留許可が現地の土地所有者に1608年に発行されているのは確かなので、そこを設立年としているようです。

 

800px-Old_Kilbeggan_Distillery_-_Low_Res.jpg

 

私は 2016年の11月頃、キルベガン蒸留所の見学ツアーに参加しました。そのときの様子は後でご紹介するとして、まずこの蒸留所の歴史についてまとめてみます。

 

 

マクマナスによって設立されたこの蒸留所は、ジョン・コッド、ウイリアム・コッドなど、何人かの手を経た後、1843年にジョン・ロックという男に買収され、ロックス蒸留所として生まれ変わります。この蒸留所が花開いたのはこの時期。ロックの経営手腕によるところが大きいようです。

 

ジョン・ロックは面倒見のいい雇い主だったようで、従業員に住宅を提供したり、冬の初めには後払いで一冬分の石炭を配ったりしていました。また、土地を持たない従業員のために、蒸留所の裏手の土地を年間使用料5ポンドで開放し、牛を放し飼いできるようにしていたそうです。

 

そうしたこともあってか、街の人の評判もよく、1866年にボイラーが修理不能になるほど壊れたときは、街の人々がお金を出し合い、新しいボイラーを蒸留所にプレゼントしました。

 

しかし、20世紀に入ると、アイルランドの他の蒸留所と同様に、衰退の道を辿り始めます。原因は、別の記事でも書きましたが、アイルランドが独立したことにより大英帝国の市場を失ったこと、世界大戦で出荷が滞ったこと、輸出先のアメリカで禁酒法が制定されたこと、スコッチ・ウイスキーとの競争の激化などです。

 

アメリカでは禁酒法時代に質の悪い密造酒をなぜかロック・ウイスキーの瓶に詰めて販売することが多かったようで、禁酒法が終わって輸出を再開した後も、失った評判を取り戻すことができなかったようです。

 

1947年には、蒸留所はジョン・ロックの孫娘2人が経営していたのですが、そろそろ潮時だと言うことで売りに出したところ、詐欺事件に巻き込まれます。これにはフィアナ・フォイル党 (アイルランドの二大政党の1) の政治家もからんでいたということで大スキャンダルになり、次の選挙でフィアナ・フォイル党は敗けてしまうことになります。

 

その後、1954年まで蒸留を続けた後、1957年には遂に蒸留所の約 200年の歴史にいったん幕が下ろされることになりました。

 

1982年になって、キルベガンの町の人々が資金を募り、蒸留所をリストアしてウイスキー蒸留所博物館としてオープンしました。1987年にはジョン・ティーリングのクーリー蒸留所がキルベガン蒸留所を購入。キルベガン・ブランドとロックス・ブランドのウイスキーを販売する権利を手にします。

 

実は私は博物館だったころのキルベガン蒸留所を友人と訪れたことがあります。その頃はあまりウイスキーにも興味がなかったし、ブログも書いていなかったので、写真も残ってないし、メモも取ってないんですよね。残念です。

 

蒸留所の設立から250周年となる2007年、キルベガンでのウイスキー蒸留が再開されます。ポット・スティルを初めて始動させる式典には、マクマナス家、コッド家、ロック家の直系の子孫も招かれました。2つあるポット・スティルのうち1つは、19世紀の初め頃にタラモア蒸留所で使用されていたもので、現役としては最古のものになるそうです。

 

歴史の話が長くなってしまいました。それでは、見学ツアーに参加したときの様子を写真を交えながらご紹介します。

 

 

この蒸留所見学の凄いところは、実際に稼働している蒸留施設だけでなく、昔の古い蒸留設備が動く状態で残っていて、見学者はそれを見て回れることです。

 

薄暗い昔の蒸留施設に迷い込むと、床下を流れる水の音が聞こえ (動力である水車を回すのに必要ですから)、歯車がトクトクという控えめな音を立てて動いています。

 

中の様子を写真でご紹介します。どれが何の写真なのか、実はあまり記憶に残っていないのです。詳しく説明できなくてすみません。


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発酵装置

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これはコラム・スティル (連続式蒸留器)↓

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これはポット・スティル (単式蒸留器)↓

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こちらが実際に稼働している蒸留装置の写真です。


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キルベガン蒸留所とクーリー蒸留所は 2012 年にジム・ビームで有名なビーム社に買収され、そのビーム社は 2014 年にサントリーに買収されました。だから、この蒸留所とその製品は、いまはサントリーが所有権を持っています。

 

古い蒸留施設の中を見て回るのは、ちょっと他ではできない体験だと思います。見学料は試飲付きで 14 ユーロでした。3年半前に訪れたので、記憶があいまいであまり詳しく書けませんでした。また、機会があればもう一度訪れてみたいと思います。


450px-Kilbeggan_Distillery_Whisky.jpg

(一番上の写真と一番下の写真 by Whisky Lover) 


公式Webサイト

www.kilbegganwhiskey.com

参考資料

http://www.classicwhiskey.com/distilleries/lockes.htm

 

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ブッシュミルズ蒸留所の見学ツアー

蒸留所
06 /28 2020

昨年の6月のはじめに、北アイルランドのブッシュミルズ蒸留所に行ってきました。今回は、そのときの様子を書きます。

 

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私の住むダブリンから北アイルランドの首都であるベルファストまでは車で2時間半ほど。このくらいの距離だと日帰りは苦になりません。しかし、ブッシュミルズ蒸留所があるブッシュミルズの町までは、ベルファストからさらに1時間半ほど車を走らせたところにあります。


Bushmillsmap.png

 

ちょっときついかな、とも思ったのですが、思い切って車で行ってきました。車で遠出するときは、私はだいたいあいみょんを聞いています。道は整備されているので、その点は安心です。

 

ダブリンから北アイルランドに行くということは、国境を超えるということになるのですが、検問などはありません。ブレグジットの後も、検問等はない方向性で進んでいるようです。いちおうパスポートは携行しました。

 

この蒸留所は正式にはオールド・ブッシュミルズ蒸留所 (Old Bushmills Distillery) といいます。ミドルトン蒸留所やジェムソンのボウ・ストリート蒸留所など、Old がつくと現在は稼働していない蒸留所のことを指すことが多いのですが、ここはもちろん稼働中です。

 

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ここの蒸留所見学の良いところは、アイルランドの大手の蒸留所の中で唯一、実際に稼働している製造過程が見られることです。逆に、残念なことは、見学中の写真は一切禁止だということです。産業スパイ的なものを警戒しているのかもしれませんね。

 

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私が参加したのは朝の11時の回でしたが、国際色豊かな15人ほどお客さんが集まりました。ガイドはテリーさんという40代くらいの男性。

 

紹介ビデオとかはなくて、いきなり仕込み (糖化) の現場から始まります。以前使っていた銅製のマッシュタン (糖化のための容器) を、内部が見えるように真っ二つに割って展示しています。現在、実際に使用されているものはステンレス製なんですね。

 

イーストを加えて発酵させる工程を経て、蒸留器が置いてあるエリアへ。ブッシュミルズ蒸留所にはポットスティル (単式蒸留器) 10 個もあります。

 

次の工程である貯蔵 (熟成) については実際の貯蔵現場ではなくて、見本の樽を使っての説明です。

 

次は半自動システムでウイスキーを樽に詰める作業。いくつも蒸留所の見学に行きましたが、この工程は見たことがなかった。

 

そして、ビンにラベルを貼って箱詰めする作業。ここはほぼ完全に自動化されています。

 

このツアーでは定番のテースティングはなくて、9 ポンドの料金の中に最後のウイスキー 1 杯が含まれています。残念ながら私は車でしたので、コーラを飲みました。

 

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所要時間は 40 分ぐらい。このくらいがちょうどいい長さかもしれません。

 

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私が行ったのはアイルランド共和国が3連休の月曜日。だいたいイギリスとアイルランドの祝日は同じ日なのですが、6月の最初の月曜だけは、アイルランドは祝日だけど、北アイルランドは祝日じゃないのです。ブッシュミルズ蒸留所には 10 年ほど前にも行ったことがあるのですが、そのときは日曜だったからか箱詰めの工程の機械が止まってたんですね。今回は全部見れてよかったです。

 

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ブッシュミルズ蒸留所は、一時期はジェムソンのオーナーでもあるアイリッシュ・ディスティラーズ社が所有していたのですが、2005年にディアジオ社に売却され、その後、2014年からはメキシコのテキーラ製造大手であるホセ・クエルボ社が親会社となっています。

 

この蒸留所を作った会社が設立されたのは1784年なのですが、ブッシュミルズのラベルには1608という数字が書かれています。これは、ウイスキーを蒸留するライセンスがこの町の土地所有者にイギリス国王から与えられたのが1608年だからだそうです。

 

このあたりが、いつもキルベガン蒸留所と論争になるのですよね。現在はビーム・サントリー社が所有するキルベガン蒸留所は、1757年に蒸留所あてにライセンスをもらっています。そういう意味ではキルベガン蒸留所の方が早いわけです。

 

ちなみに、北アイルランドでは市中銀行がそれぞれ独自の紙幣を発行することができます。去年の6月の段階では、バンク・オブ・イングランドの紙幣を含め、5種類の紙幣が流通していました。その中のファースト・トラスト銀行は紙幣の発行をとりやめたようですので、この銀行のものはあまり見かけなくなっているかもしれません。

 

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その中で、バンク・オブ・アイルランドという銀行が発行する紙幣の裏面には、このブッシュミルズ蒸留所が描かれています。

 

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ブッシュミルズ蒸留所の近くには世界遺産のジャイアンツ・コーズウェイもありますので、観光の際にはそちらにも足を伸ばしてはいかがでしょうか。


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この日、私はジャイアンツ・コーズウェイを訪れた後、ウナギ漁で有名なトゥームの町に立ち寄ってからダブリンへと帰りました。

 

そのときの様子も当時、別のブログに書きましたので、よろしければご覧ください。

 

世界遺産・ジャイアンツ・コーズウェイと六角柱の郵便ポスト

ウナギ漁で有名なトゥームの村に行ってきました


 Bushmills-Original-776x1176.jpg

 

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最新のアイリッシュ・ウイスキー: ヴェルヴェット・キャップ

ニュース/記事
06 /27 2020

ウォーターフォード県  (County Waterford) のバリーダフ・アッパー (Ballyduff Upper) という小さな村にあるブラックウォーター蒸留所は、2014年に設立された新しい蒸留所。その名前は、近くを流れるブラックウォーター川にちなんでいます。

 

これまでは、ジンを製造していましたが、今回初めてウイスキーを販売するということで、アイリッシュ・タイムズ紙の記事になっていました。


 アイリッシュ・タイムズ紙の記事はこちら

Latest Irish whiskey on the market is Velvet Cap

 

 

(翻訳ここから)

最新のアイリッシュ・ウイスキー: ヴェルヴェット・キャップ

 

: ジョン・ウイルソン

2020624


VelvetCap.png 


新しいウイスキーが続々と登場している。最新のアイリッシュ・ウイスキーはヴェルヴェット・キャップ。ブラックウォーターNo. 5やアルディ (訳注: スーパーマーケット) のプライベート・ブランドであるボイルズ・ジンの製造で知られるブラックウォーター蒸留所の製品だ。


 

ヴェルヴェット・キャップは、この蒸留所からリリースされる最初のウイスキーとなる。しかし、オーナーのピーター・マルライアン (Peter Mulryan) 氏にとって、ウイスキーは未知の領域ではない。なぜなら、彼は『アイルランドのウイスキー (The Whiskeys of Ireland)』というタイトルの本を出版しているからだ。


 

ブラックウォーター蒸留所は、ブラックウォーター川のほとりのバリーダフ・アッパーという美しい村にあるマイクロ・ディスティラリーだ。蒸留だけを目的に建設された建物を使用している。今年の4月から開始する予定だった蒸留所見学ツアーは、新型コロナウイルスの影響で延期となった。マルライアン氏は、7月初めに少人数対象のツアーをスタートできればと考えている。


 

マルライアン氏と蒸留責任者のジョン・ウィルコックス氏は、バリーダフで古いマッシュビル (原料のレシピ) を使用して魅力的なウイスキーをいくつも蒸留しているが、これらは現在、熟成の途中である。「私たちが作った新しいウイスキーは、熟成を始めてからまだ18か月しか経っていない。ここで蒸留したウイスキーを出荷するには、あと2年待たないといけない」とマルライアン氏は言う。「しかし、私たちの存在をいろいろな人に知ってもらう必要があると感じた。飲みやすく、心地のよいウイスキーになっている。価格設定も手ごろだと思う」


 

グレーン・ウイスキーとモルト・ウイスキーを50%ずつブレンドしたヴェルヴェット・キャップは、バーボン樽、ポート樽、スタウティッド・ライ樽 (訳注: おそらく、過去にスタウト・ビールとライ・ウイスキーの熟成の両方に使用されたことのある樽) で仕上げた原酒を使用している。ノーズとパレートは、熟れたプラム、トロピカル・フルーツ、そしてヴァニラ。豊かで滑らかな舌触りである。マルライアン氏も言うように、とても飲みやすく、心地のよいウイスキーだ。


 

最初のバッチで出荷されるのは6000本だが、追加販売も予定されている。ヴェルヴェット・キャップは、専門の酒屋で購入できるほか、irishmalts.com で購入すれば国内および海外にも発送してもらえる。価格は40ユーロ。アイリッシュ・ウイスキーの盛衰を記したマルライアン氏の本は、ブラックウォーター蒸留所の Web サイトから購入できる。読みごたえのある1冊である。


(翻訳ここまで)

 

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アイリッシュ・ウイスキーとクラフト・ビールのコラボ

雑談
06 /26 2020

私はいろいろとお酒関係のものを収集しているのですが、パブに行くとテーブルに置いてあるビアマットもその1つです。ちなみに、プラスチックなどでできていて、何度も使えるものはコースターと呼ばれ、紙製の使い捨てのものはビアマットと呼ばれます。

 

いろいろな会社が広告ツールとしてビアマットを使用していますが、やはり最も多いのはアルコール飲料です。ウイスキーのももちろんあります。たとえば次のようなもの。


WhiskeyBeerMatt.png


しかし、最近はクラフト・ビールのビアマットをよく見かけます。小さな醸造所はテレビ広告などを打つ資金はないと思いますので、安価なビアマットを利用しているのかもしれません。

 

さて、次の写真に写っているのは、すべてアイルランドのクラフト・ビールのビアマットです。

 

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アイリッシュ・ウイスキーのブログなのに、「なんでクラフト・ビール?」と思われるかもしれませんが、最後にウイスキーの話につながりますので、ご安心して(?)お読みください。


有名どころのクラフト・ビールをいくつかご紹介します。まず、カーロー県に本拠を構えるカーロー・ブリューイング社のオハラズ(O’Hara’s)

 

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創業は1996年と、アイルランドのクラフト・ビール会社としては老舗であり、規模としても最大手の1つと言っていいでしょう。アルディ(Aldi)というスーパーのプライベート・ブランドの供給元でもあります。

 

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こういうパブのサインも、小さなクラフト・ビール会社ではできないと思います。

 

次は、ポーターズハウス (Portershosuse)

 

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たぶん、アイルランドのクラフト・ビールの中では一番有名。こちらも1996年の創業ですが、オーナーはこれ以前にもクラフト・ビールの事業にトライしていたので、アイルランドのクラフト・ビールのパイオニアはポーターズハウスだと言っていいと思います。

 

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ポーターズハウスは同名のパブを何軒か経営しています。下の写真はトリニティ大の近く、ナッソー・ストリート(Nassau Street)にある店舗です。テンプルバーやロンドンにも支店があります。

 

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ポーターズハウスのオーナーはウイスキー・ビジネスにも進出していて、ディングル蒸留所はグループ企業です。ポーターズハウス2人の従兄弟が始めた会社で、そのうちの1人がウイスキーを一生懸命やっていたんだけど、2016年に57歳の若さで急死。蒸留所を始めたのが2012年だから、ウイスキーの初出荷は見届けることができたか。

 

さて、次はこちら。フランシスカン・ウェルとエイト・ディグリーズ。

 

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この2つは厳密にはもうクラフト・ビールと呼べないかもしれません。2つとも大手の会社に買収されてしまったからです。

 

フランシスカン・ウェルは1998年にコークで産声を上げた会社。醸造所は、800年前にフランシスコ会修道院が建てられた場所にあります。2013年にカナダに本拠を置くモルソン・クアーズに買収されました。当時はまさにクラフト・ビールが日の出の勢いでしたし、大手ビール会社も新しいビール愛好家を開拓するための商品を探していたのでしょう。

 

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エイト・ディグリーズの方は2010年にコーク県のミッチェルズタウンで設立。2018年にジェムソン・ウイスキーなどを生産するアイリッシュ・ディスティラーズ社に買収されました。

 

どうしてウイスキーの会社が? と思われるかもしれませんが、その理由はジェムソンのカスクメイト・シリーズというウイスキーにあります。

 

IMG_5059.jpg



どういうことかといいますと、ジェムソンの公式 Web サイトから引用します。


カスクメイツ・シリーズでは、「ジェムソン・ウイスキーの熟成に使用した樽で、アイリッシュスタウトを熟成させてバレルエイジドビールを造り、その樽を再び蒸留所に戻してジェムソン・ウイスキーのフィニッシュに使用」するのです。

 

以前は上述のフランシスカン・ウェルとのパートナーシップでカスクメイツを生産していたのですが、カスクメイツの人気が高まるにつれ、フランシスカン・ウェルとの協力だけではまかないくれなくなってきたのです。

 

そこで、エイト・ディグリーズを買収することによって、カスクメイツ生産用のビール熟成樽を安定的に確保しようとしたのです。商品ポートフォリオを拡大することではなく、製造に必要な樽を確保することが第一の目的でビール会社を買収するというのはおもしろいですね。

 

この買収に関するアイリッシュ・タイムズ紙の記事はこちら(2018511)

IrishDistillers acquires Cork-based craft brewer Eight Degrees


クラフト・ビールは今でも人気が高くて、スーパーマーケットの商品棚でもかなりのスペースを占めていますし、クラフト・ビールを主に置いているパブなんかも珍しくありません。


8degrees.png

 (エイト・ディグリーズのビール)


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父の日ギフト & ゲーム・オブ・スローンズのミニ・ボトル・セット

雑談
06 /21 2020

621日の日曜日は父の日ですね。

 

ダブリンにあるザ・ヘッドラインというパブで、父の日向けのギフト・セットを販売していたので買ってきました。私の父親は10年近く前に他界しておりますので、完全に自分向けです。


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ギフト・セットの内容は、18年モノのシングル・モルト・ウイスキー、クラフト・ビール6本、キョウズ(Keogh’s)のポテチ、板チョコ、カード、クラフト・ビールのグラス、クラフト・ビールのビアマット取り合わせです。お値段は45ユーロ。

 

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私が欲しかったのは、もちろんウイスキーのミニ・ボトルです。ティーリング社のウイスキーで、18年モノ。アルコール分46%70ml入りです。


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それから、ザ・ヘッドラインのオンライン・ショップでは、ゲーム・オブ・スローンズをテーマにしたミニ・ボトル11本セットも売っていたので、そちらも購入しました。75ユーロ。


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ゲーム・オブ・スローンは言うまでもなくHBOの人気テレビ・ドラマですが、北アイルランドの映画庁 (Northern Ireland Screen) が出資しており、北アイルランドの各地でロケが行われています。一番有名なのはダーク・ヘッジでしょうかね。絵葉書にもなっています。また、リトル・フィンガー役を演じたエイダン・ギレンはダブリン出身です。


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今年の秋には、北アイルランドのバンブリッジという町の近くに「ゲーム・オブ・スローンズ・スタジオ・ツアー」なるアトラクションがオープンする予定です。

 

実は私はこのミニ・ボトル・セットはアイリッシュ・ウイスキーを使ったものだと思い込んでいたのですが、スコッチ・ウイスキーでした。ゲーム・オブ・スローンズはスコットランドでもロケをやっているんですね。

 

ロイヤル・ロッホナガー、クライヌリッシュ、ラガヴーリン、ジョニー・ウォーカー(3種類)、オーバン、カーデュ、タリスカー、ダルウィニー、グレンデュランのウイスキーが使用されています。すべてディアジオ社のブランドですね。


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ここで、「私もゲーム・オブ・スローンズは好きでよく見ていました。面白かったですよね」などと言うことができれば話も盛り上がるんでしょうが、残念ながら、私、まったく見ておりません。連続テレビ・ドラマは、次の回まで一週間待つのがつらくて、ほとんど見ることができないんです。裏切りの連続で、たいへん面白いドラマだったとは聞いております。なんだが尻切れトンボですみません。

 

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tarafuku10

アイルランド・ダブリン在住。男性。